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セイなるカンゲキロク

~舞台・芝居などの観劇記録です。OSKや劇団四季が中心かな?~ 
×

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※本日(21日)観劇して、これは直した方がいいと思ったので、所々書き直しています。
 この水色の字が、修正部分です。


 ↑すんません、また後日修正します!!!


やっと、書き終わった・・・・・orz


とにかく、春のおどり2009年の1部記録です。

1日目昼の部と、2日目夜の部を元に、書いています。




大阪松竹座 第6回レビュー

春のおどり


2009年3月14日(土)~22日(日)

出演者:桜花昇ぼる 高世麻央 朝香櫻子 桐生麻耶 牧名ことり 他




第一部 ミュージカルロマン
      桜彦 翔る!(はしる) ~必ず戻る 恋と友情のために~



作・演出 北林佐和子

振付・演出 伊瑳谷門取




※ネタバレ注意!! そして、無駄に、ものすごく長文です;
 最長記録更新かも。

 ど う し て こ う な っ た の か ・・・・・。

※途中の箇所で追記したところは、水色の字にしています。

※ピップエレキバン、初体験。 
 これって、本当に効果があるのか?


 





全体的なところから。


有名な著書『走れメロス』を題材にしたミュージカルということで、例の『明智小五郎』
痛い目に遭っていたこともあり、
かなりの不安を抱いていたのだが、
原作に泥を塗るようなものでは全くない、非常によくできた作りだった。
走れメロスを基盤に、こんな面白い作品が作れるのかと、目から鱗が落ちた。


一番思ったのが、場面と場面の繋ぎ方の上手さ。
後ろが薄っすら透ける幕を駆使して、前の場面から出ている登場人物を幕前に残して、
違う登場人物を後ろ幕から透かせながら登場させ、そのやりとりの場面へと繋げたり、
暗転時に魔女の笑い声を響かせておいて、その声フェードアウトと同時に、
同じく悪役のラバーナの笑い声を被せてフェードインさせたり。
とにかく、場面の繋ぎの部分に違和感がなく、無駄がない。 秀逸。

逆に言うと、場面が繋がりすぎて一呼吸つけるところがなさすぎて、
劇中の勢いそのままに、こちらもアドレナリン全開で観ると、息切れしちゃうかも。
でも、これくらいどんどん場面が展開していったからこそ、スピード感と緊張感が
最高潮のまま続いたのだろう。
1時間ちょっとの内容だし、私はこれでオッケーだと思う。
ナンタラカンタラ矢島美容室の場面と、雨乞いの場面辺りで、
ゆっくり大きく深呼吸をすることをお勧めする。



照明は、場面によってレーザービーム状のものや四角い形のもの、
妖しい色の斑模様や桜の形などが、いろんな色や向きで放たれていて、
それが異世界の不思議な雰囲気や場の臨場感を盛り上げてくれていた。

ただ、この照明。 客席にも相当放たれる。
そして、緊迫した場面や登場人物に感情移入している時に、ビームを当てられると
結構鬱陶しい。 まぶしい。
これは、座席の場所にもよるだろうし、人それぞれの感じ方は違うと思うのだが、
ちょっと客席に照明出しすぎな気がする。
今日は上手側のサイドブロックだったのだが、花道や下手を観る時に
下手舞台側からの照明がまぶしくて、見え辛いところがあった。


音楽は、キーボードやらエレキギターやらのデジタル音源が中心になっていて、
その独特な音質が、覚えやすいメロディと共に、脳内に響き渡る。
昔のファミコンのバトル音楽を、C-C-BやYMO(+重低音)に演奏してもらった感じだ。
この独特な電子音楽の雰囲気が、今回の異次元ファンタジーにとても合っている。

ただ、セリフや歌のところで、話し手や歌い手の声量に合わせて、音量をかなり大小に
いじりすぎる時がある。 
そのいじり方が不安定な時があって、聞いていて耳障りなことも。
それがもっと安定してスムーズに違和感なくしてもらえると、すごくいいと思う。


また、テーマソングがいい。大好き。 
テンポ速かったり遅かったりといろんなアレンジにも対応できていて、とても良い。


そして、舞台や小道具、大道具の使い方が上手い。
アリアンローザ専用のせりやスッポン、前述した薄幕、そして桜の木や桜吹雪など。
巧みな演出と相まって、非常に効果的だった。
盆なんか、1回しか場面の中で回していないけれど、戦いの大詰めに使われた
その1回が、非常に効果的だった。

舞台美術や衣装の雰囲気は一見日本っぽいけれども、その色使いやデザインは
違う文化と融合されたような特殊なもので、異次元ファンタジーの世界観を存分に
表現していた。


キャラクターは、全員強い芯があって、正義役も悪役も、脇役含めて
とても魅力的な人が多かった。
感情や思いもよく伝わってきて、観ていて熱くなる場面もある。

悪役たちの展開が、特に切ない。
最後の方で、「実はこういう過去がーー!!」って急に泣ける設定を披露するんじゃなく、
じわじわとその人たちの思惑や感情がストーリーの中で出てきて、こちらの思いが
だんだんその人たちにシンクロしていくからこそ、切なさが込み上げる。

(というか、悪役たちの方に感情移入させるような展開にしすぎ?
この人たちの最期がドーンと来すぎるから、主人公の王子と王女の展開が
ちょっと霞んじゃってるかも。)

切ない哀戦士・高世ラバーナの設定には、全く異論はないのだけれども、
そのラバーナの最期に関しては、もうちょっと後味いい方法があったんじゃないかな。
どうも、良い散り方だったとは思えない。 三者がモヤーっと霞んでしまうような・・・。
それについては、場面ごとのところに後述させてもらう。


続いて、場面ごとに書いていきます!!




●第一場 「幽閉の森」

ラセツ国の人質として5年もの間、幽閉されている隣国、天標国の王子、桜彦(桜花)。
幽閉され、流れる時の中で無為な日々を過ごす桜彦の前に、ラセツ国の兵士
ナンタラ(緋波)とカンタラ(貴城)が現われる。
その者たちに、新女王ゼノビアの即位式で、桜彦が舞を披露することになったという
ことを伝えられ、桜彦は兵士たちと共に女王たちのいる城に向かう。


目から鼻のあたりまでを網で覆われた、特殊な仮面姿の桜花さんは、物凄く妖しく
美しいオーラをじんわり放っていて、目が釘付けになった。
桜花さんは、はじけて暴走しまくっている姿も勿論いいけど、
抑えた演技をしている時の清流のようにゆったりと流れ出る一挙一動、
そこからにじみ出てくる色気が、本当に魅力的だ。

そもそも、この場面は幕開けから変化球入っていて、面白かった。
開演アナウンスが入ってから緞帳が上がり、そこに紫色で怪しげな模様の薄幕が
現われる。
しばらくすると客席が暗くなり、怪しい音楽が始まって、桜花さんがせり上がってくる・・・
という感じで、緊張感のある始まり方になっている。
この最初の場面を観て、「あ、今回は期待できるかも」と思った。
それだけ、期待させられるような、惹き付けられるプロローグだった。

ここでの刺客たちがかっこいい。
黒い衣装もマスクもいいし、持っている槍状の武器もかっこいい。
最初に出てくる4人が持ってきた竹棒でできた大きな楯(?)は、牢屋の鉄格子を
切り取ったような形なので、桜彦の幽閉されている雰囲気を出していたし、
4つ同時に「バタンっ!!」と外側に倒す振りは、緊迫した空気を高めてくれる。

ここの「バタンっ!!」のタイミングは、2日目よりも初日の方が4人同時に揃っていた。
あと、初日と2日目では、ここの流れがちょっと違う感じに見えたのだが、変えたのかな?

ちなみに、刺客の中ではけいと君が、とても魅力的。
マスクをつけることで、その目力が映える映える。 けいと君は、すぐにわかったわ。
ちなみに、他の場面でのマスク着用けいと君も、非常にかっこいい。


あと、ここで早速登場のナンタラとカンタラ。
最初は刺客に混じってかっこいい登場だったのだが、
ナンタラ「女王様のご命令であります!!」  カンタラ「ご命令であります!!」
と言ったと同時に「どうぞこちらへ!!」と案内するような振りをするところからして、
既に変な空気が漂い始めている。
すっごく真面目にしているのに、何その変な振りと合わせ方・・・
真面目?変キャラ?どっち?

そして、ベラベラと言わんでいいことをしゃべるカンタラを
「オイ!!勝手にしゃべるな!!」と突っ込むナンタラ。
慌てて「シーーーーッ!!!」とコミカルな行動を取る二人。


・・・・・・・。



え。


もしかして、今、笑うとこ? (゜ω゜;)


そんなコミカルさを、こんな緊迫した雰囲気で急に出されても・・・。
せっかく、登場はかっこ良かったのに。
あんたら、典型的なKY(空気読めない人)だよ。

ほら、桜彦も白い目で見てるし。 
いや、むしろ無視して会話続けようとしているのか。

ナンタラとカンタラって、序盤の方は真面目なのかコメディキャラなのかが
掴みにくいから、こちらも笑っていいのか真面目に捉えるべきなのかと戸惑ってしまう。
どんなキャラなのか、わかりやすいような登場と展開にしてくれ。
キャラって、第一印象が大切だからね。
第一印象でコメディキャラだってわかるような登場をさせていれば、こちらもそういう
人たちなんだっていう見方ができて、受け入れやすい。

それか、真面目一辺倒の変キャラで通してしまうか。
今回のミュージカルはそこまで長くないし、コメディパートが絶対に必要不可欠という
感じはしないから、それでもいいと思うのだが。
コメディに頼らなくても、十分物語と演出で観客は面白く感じているだろうし。 
(音楽とか展開に暗さや重さがなく、むしろ前向きで明るい雰囲気が強調されている
ということが、面白く感じさせている大きな要因の一つ。)
それに、真面目すぎるその堅苦しさが、自然と笑いを生み出すような展開にすることも
十分可能だし。

今回のナンタラとカンタラのキャラ設定やら展開は、
変に「笑わすぞーー」っていう意図が見えすぎているし、タイミングも悪いしで、
かなりの違和感を感じる。

このキャラさえちゃんとしていたら、この作品は傑作になっていただろうに・・・



●第二場 「ラセツの宮殿」

ラセツの宮殿で、ゼノビア(牧名)の新女王即位式が行われる。
女や家臣たちが踊り歌う中、そこに美しい衣装を纏った桜彦が現われる。
囚われの身でも凛とした桜彦の美しさに心動かされるゼノビア。
密かに王位とゼノビアに深く執着していた大臣ラバーナ(高世)は、桜彦に大きな
憎しみを抱く。


赤毛高世、登場の回。

冷酷大臣。 もとい、哀戦士ラバーナ。
どす黒くて、かっこよくて、いいねぇ。 
ラ「オレはガン●ムのお仲間じゃないよ(‐д‐;)

チラシには「大臣ラバーナは舞に乗じて桜彦の命を狙うが、ゼノビアが窮地を救う。」
と書いてあるのだが、ゼノビアが窮地を救ったようには見えなかったなぁ。
剣の舞の後で、ゼノビアが桜彦に惹かれている様子を表しつつ舞っているのかと思った。

剣の舞も、桜彦の命を狙ったというよりも、桜彦に対する牽制の雰囲気が強かったけど。
振りがあまりに澱みなくスムーズすぎるから、急に狙って襲ってきたっていう臨場感に
欠けてしまうのかも。

家臣では、けいと君と蒼音さんが、非常にかっこいい。
蒼音さんは、ポニーテールみたいに後ろ上にまとめ上げた髪型が、とても似合う。
蓮君の妖しげでするどい雰囲気も、なかなか好き。

そして、女王即位式にて、
歌う女、柑奈めいちゃん。
もう来てしまったか。 この子の時代が。
つくづく、恐ろしい子。
今回、あやと君もそうだけど、かなり思い切った抜擢をしたなぁ。
もちろん、素晴らしく透き通った美声を聞かせてくれていて、大満足。



●第三場 「咲かぬ桜」

ゼノビアは、桜彦を宮殿にある大きな桜の木へと案内する。
両国の関係を憂い、桜彦のことを想うゼノビアは、国を背負う王女としての思いや、
花を咲かせぬ桜の木のことなどを話す。
桜彦は、咲かぬ桜の木を見て、「咲かぬ桜は、天の意志。私も、この桜と一緒か・・・」
と自分の境遇や両国のことを想う。
いつしか互いに意識し始める二人。
そんな二人の様子にラバーナは怒り、魔女アリアンローザ(朝香)と共に、桜彦を
謀殺し、天標国を滅ぼすことを企む。
実は、王女の父である先王も、ラバーナが魔女の呪いによって殺したらしいが、
果たしてその意図は。
ラバーナの思惑とは、そして魔女アリアンローザの底知れぬ憎しみの根源とは。
一方で、天標国からの内密な使者としてラバナ国へ向かう、桜彦の親友の瀬戸(桐生)。

愛する想い、憎しみ、友や国への深い愛情・・・。
様々な思いが、交錯していく。


チラシには桜彦とゼノビアが「互いに意識し始める。」とか書いてあるけれども、
ゼノビアの想いは見えても、桜彦の想いはあんまり見えないんだよな。
想い人というよりも、「あー、あの時の可愛らしいお転婆娘か、ハッハッハー」みたいな。

桜彦、何となく上から目線。

苦労の幽閉生活が長いからか、かなり物腰がどっしりとしている。
あんた何歳だよって突っ込みたくなるくらいの、悟りを開いたおじ様雰囲気だ。


桜彦とゼノビアが一旦はけた後に、こっそり二人を見つめていたラバーナが登場。

そして、初登場 我らが魔女アリアンローザ。
最初は、アイアンローザかと思ったヨ★ 鉄の女!!

奈落の底から煙や分身たち(平松さん、美砂さん)と共に登場ーーー。










デカっ。


足の長さが、凄いことに!! 

流石、魔女!!


先王を殺して、更には天標国まで既に呪いを掛けたアリアンローザ。
ラバーナの憎しみを煽り、共に桜彦を殺そうと声高らかに仰るそのお姿が
あまりに妖しく、美しく、怖すぎて・・・。

まさに、
本物の魔女、降臨。

「恋も花も 火に燃えろ~♪」とか、悪役陣がめっちゃ憎々しげに歌う、悪役のテーマが
私は大好き。

更に、このテーマ音楽がとても工夫されていて、悪役たちがテーマを歌っている間に、
せり上がりした瀬戸君や、袖幕から出てきた主人公たちが合流して、その悪役のテーマの
続きに「桜よ桜舞い上がれ」と主人公たちの歌う主題歌を繋げていくという構成に
なっている。
曲調、音質、歌の音程、テンポなどが合っているから、こういう芸当ができるんだろうな。

せっかくだから、それぞれのテーマを繋げ合わせるだけじゃなくて、最終的には
重ね合わせて歌の五重奏を作ったらよかったのに・・・。
ここまでできたんだから、それぞれの歌詞やメロディをずらしたり重ねたりした
アレンジで歌うこともできると思う。
より一層キャラクターたちの強い思いが伝わり、盛り上がると思うのだが。
要は、『オペラ座の怪人』の『プリマドンナ』手法(笑)。
・・・あそこまで行ったら歌詞が分かりにくいけど。

とにかく、この場面の最後の曲は、メロディや歌詞、歌い手さんたちのエネルギー、
全てがとても良かった。

この歌が終わった瞬間に思った。


っこ、これは、良作の香りが・・・・・!!!



束の間の暗転中も興奮状態でウキウキしていたら・・・













ナンタラ 「遠くからーーー♪」 

カンタラ 「来ていまぁーす~~♪」

ナンタラ 「ラセツからーーー♪」 

カンタラ 「来ていまぁーす~~♪」








ぶはぁぁぁ!!!

半年前にネタ曲としてヒットした、
矢島美容室『ニホンノミカタ-ネバダカラキマシタ-』
OSKの舞台に
        
 キターーーーーーー!!!




いろんな意味で、鳥肌が立ったぜ。

かなり新しいし、メジャーな曲なのに、早速このような形で使っちゃって
大丈夫だったのだろうか・・・
歌詞とか、ほとんど原曲と変わらないし。



●第四場 「ネバd城壁」

ナンタラとカンタラが、楽しげに『ニホンノミカタ』を歌う。
夜、城壁の前でナンタラとカンタラは、3万人以上もの兵が武装して控えており、
奇襲作戦を行うということを話していた。
それを密かに聞いていたのは、桜彦に国のことを知らせに来た瀬戸。
瀬戸は、こっそり外に出た桜彦に会い、桜彦の妹の稚姫が結婚すること、桜彦の
父である国王が危篤状態で、その上相次ぐ天変地異に国民が疲弊していること、
そして先刻知った、ラセツ国が戦いの準備を進めていることなど、天標国の危機的
状況を知らせに来た。
国の天変地異は、二つの国境に住む魔女の呪いのせいで、その魔女は昔二国の
戦争が原因で、目の前で夫と子どもを亡くして魔女になったのだという噂話も聞く。

様々な話を聞いて、ショックを受ける桜彦であったが、その直後に瀬戸が忍び
込んできたことがばれて、二人とも捕まってしまう。


●第五場 「桜 咲き始めて」

二人ともの処刑の命令をゼノビアに要求するラバーナ。
その時、急の知らせがゼノビアの元に入った。今まで咲いたことのない桜の木に、
桜が咲いたのだと言う。
それを聞いた桜彦は、そのことが自分が今こそ立ち上がるべきだという
神の意志であることを感じ、一度天標国に戻って、父を見舞いたいこと、妹の結婚を
祝いたいこと、苦しんでいる民を勇気付けたいことをゼノビアに伝える。
ゼノビアは、人質として瀬戸を預かること、猶予はラセツ宮殿の桜の花が
散るまでを条件に、それを許可する。

必ず戻ってくることを約束して、桜彦は天標国に向かって走るのであった。


まず、瀬戸。
友だち想いの清々しい好青年で、魅力的な人だ。
また、ナンタラとカンタラが『ニホンノミカタ』を歌っている時は、せりの上で非常に
おちゃめな踊りを繰り広げるという、情と笑いを持ち合わせた
素晴らしい二刀流の持ち主である。


基本的には、『ニホンノミカタ』の部分の構成など全てが気に入らないので、あまり
愉快に踊ってほしくはないのだが、しょうがない。
タコ踊りをしても好青年な瀬戸君を堪能して、諦めよう。

ゼノビア役のことりちゃんだけど、桜彦を切なく想う姿を見せつつも、女王としての
責任、責務を忘れずにしっかりと持ち続けている姿が良い。
堂々と桜彦に命令するところでは、厳しく威厳があって、猛々しく、ビリビリと痺れる
かっこよさがあった。
そこには、桜彦への「必ず戻ってきて!!」という切実な思いもひしひしと
伝わってきて・・・・。 熱演だな。


あと、でっかい桜の木が密かに上手袖奥の方に佇んでいて、「桜が、咲きました!!」
と使いの女が言った直後、パッとスポットライトが木だけに当たって、そこに美しい桜が
咲いている・・・という演出が、見事だった。

そして、上手客席通路に降りて走り去る桜彦。
眩しい輝きを放っていて、とてもかっこよかった。



●第六場 「天標への道」

天標国への道中、アリアンローズによる川の増水の妨害が起こるが、
何とかそれを乗り越えて、天標国を目指す桜彦であった!



ここは、アリアンローズが

「川よ!ワタクシの悲しみの代わりに、
桜彦を抱いておやりィィィィ~~!!」


というところが、本当にいい!!
(↑確か、「悲しみの」が入っていたと思うんだけど・・・。文としてはおかしいなぁと
思いながら、記憶してた)
分身たちの「ヒャァアア~~~ッヒャッヒャ」という狂った笑い声も、素晴らしい!!
アリアンローズの皆さんには、切なさと愛おしさを抱いてしまう!!


そして、何とか妨害を乗り越えた後の桜彦。花道にて。



「父上・・・。桜彦、参りまあぁぁぁぁぁぁすぅ!!!」

桜「ガンダ●、行きまぁぁーーーす!!(≧▽≦)ノ
ラ「だから、ガ●ダムじゃないってーの!!
クワッ(゜д゜♯)三

そして、颯爽と走っていく桜彦。
素敵すぎるぜ桜彦!!



●第七場 「天標国」

天標国では、王の死後も干ばつが続いていた。
天が降るように、毎日祈りを捧げる稚姫(折原)と夫の山人(悠浦)、そして国民。
王を失った国民たちは、悲しみと疲れの極限状態の中で、苦しみ続けていた。
そして、今日も虚しく祈りを捧げる。
そんな中、民の一人が遠くから走ってくる人影を見つける。
―――あれは、もしや瀬戸か?瀬戸が帰ってきたのか?
民がぼんやりと見つめる中、稚姫にはそれが誰なのかが、すぐにわかった。
あれは、兄だ!!お兄様だ!!
帰ってきたんだ!!

天標国の皆と再会を果たした桜彦は、父の形見である剣を使い、皆と共に
神に祈る。
すると、すぐに雨雲が出て雨が降り、乾き果てた大地を癒していくではないか。
瞬く間に天標国は、大いなる喜びと希望に満ち溢れた大地となったのだ。
喜ぶ桜彦であったが、ふと一瞬、瀬戸とラセツ国の満開の桜の光景が見えた。
そして、アリアンローザの声が聞こえる。
「もう桜は満開だよ。今更帰ったって、無駄さ。」
アリアンローザが呪いを掛けようと、桜彦を招きよせるが、天標の剣が
アリアンローザの邪気を切り裂き、攻撃を免れる。
桜彦は大切な友、瀬戸を助けるために、ラセツ国へと向かうのであった。


なんか、あらすじ書いているつもりが、だんだん詳細の話を書き出している自分がいて、
我ながら怖いのだが。
ちなみに、毎度のことながらセリフはうろ覚えです。


それにしても、


やっと・・・・・・。


やっと、折原さんに会えた。(感涙)

だって、この場面まで、折原さん全然出ていないんだもの・・・。
しばらく見ない間に、本当に健気で強くて、美しい娘さんになったのぉ。
(BY:桜彦・折原ファン)

稚姫の持っている雨乞い用アイテムの鈴なのだが、
友だち曰く「安っぽい音色」とのこと。
なるほど、言われてみれば、巫女さんの鈴ってもっと「凛っ」と透き通った高い音色だね。
是非とも、神社などで使われている鈴を取り寄せて頂きたいものだ。

この場面の民衆による雨乞いダンスなのだが、落ち込んでいる時は、本当に
「雨よ降ってくれぇ~~」って雰囲気の昔風の舞なのに、桜彦が刀抜いて舞った瞬間、
何かが乗り移ったかのように、ものすごく現代ポップス風の
ダンスになってしまうのが、何とも衝撃的。

もちろん、「雨降れ~!」的な力強い振りも入っているんだけどね。
流石、桜彦は違う!!
神がかり的なパワー全開だ★


あと、初日観た時、雨乞いが成功した後で山人さんが桜彦に「ありがとう・・・」って
いうセリフが口パクだったのだが、2日目はマイクに「ありがとう・・・」って入っていた。
私は、口パクの方が、好きなんだけどね。
みんながセリフなしで音楽に合わせて踊り狂っているから、音声が入ると浮いちゃうし。
でも、本当にあやと君は舞台栄えするし、歌も踊りも芝居も上手にこなしているね。


さて、ここで桜彦さんの個人的なヒットポイントコーナー♪

①父さんの形見の剣を、鞘から抜く時の「シャキーーーンッ!!」
 あれ・・・。かっこいい・・・けど、何かデジャビュ? 
 と一瞬思って気がついた。
 一昨年の大河ドラマのガクト謙信の刀キラーンと、
 そっくりなんだわ。
 (こちらの動画の最後4分6秒くらいからの映像。
 ちょっとぶっ飛んだ映像編集だと、こちらの47秒くらい)
 風林火山、大好きだったなぁ・・・。
 観たことがない人は、是非観てほしい。


②桜彦が父さんの死を知った後のセリフの音量(勿論、桜彦自前のボリューム調節)が、
     ↗      ↘  
 「ちちうえぇぇぇーーーーーー」
(クレッシェンドのち、ディクレッシェンド)
 になっていて、何故か妙にツボヒットだった。



●第八場 「ラセツの宮殿」

その頃、ラセツの宮殿では・・・。満開の桜の傍で、心配して待つゼノビアの姿が。
ラバーナは、「桜はもう散るし、ヤツぁもう帰ってきませんぜ、ヒヒヒ」と悪役らしく
毒づく。
それに対して、瀬戸は
「桜彦は、帰ってくる。だけど・・・帰ってきてほしくねぇ!!」(殺されちゃうから)
という素晴らしい名台詞を披露。
満開の桜の中で、それぞれの思いを抱いて歌う3人だった。

何度も言いますが、セリフはうろ覚えです。(確信犯?ナニソレ?)


ここは、歌っている途中で薄い白幕が3人の前に降りて、ラバーナが
「もう桜も散る!」などとセリフを言って暗転だが、この3人のトライアングルな立ち位置や
演出がまた上手い。

薄幕が降りると、その幕に満開の桜がピンクのライトで映され、うっすらと幕越しに
3人が見える・・・。まるで、満開の桜に埋もれて隠れてしまったかのような3人。
ぼんやりとおぼろげで、少し遠くにいるような3人の姿が、それぞれの不安や思い
焦がれている心を反映しているようで、詩的な絵柄を感じさせる、素敵な場面だ。



●第九場 「ラセツへの道」

ラセツへと急ぐ桜彦であったが、その後ろには何とナンタラとカンタラがつ
いて来ていた。
桜彦が逃げないように、ずっと後をつけていたらしいが、ばれてしまったので、
殺してしまおうとする。
結局もたもた倒せずにいると、いつの間にか周囲が火の海になってしまう。
アリアンローザの炎であった。
桜彦は、炎に飲まれそうになるナンタラとカンタラを助けながら、形見の聖なる剣で
アリアンローザに立ち向かう。
剣で抵抗されたアリアンローザは、最後の手段として桜を燃やしに行く。
そうはさせまいと、必死で追いかける桜彦。
こだまする、アリアンローザの笑い声・・・・


・・・という内容でしたよね?(汗)
自信ないな・・・。

そもそも、何でナンタラとカンタラは桜彦を切りつけたんだろうね。
逃げないようにつけていたんだったら、殺す必要ないでしょ。
ラセツ国に戻ろうとしていたんだから、そのままラセツ国に行かせりゃいいのに。
それとも、ラバーナにラセツ国に戻るのが間に合いそうだったら、殺せって言われて
いたのかな?

ここは、炎の精の群舞が、とてもかっこ良い。
炎のような赤い布や、口を覆うマスクを使う工夫も、効果的でいい。
それに、他の場面の役の人は、マスクがあることで違和感なく悪役になりきれるからね。





●第十場 「桜彦 翔る!」

魔女のこだまする声と重なって聞こえてきたのは、ラバーナの笑い声だった。
「乱心したか!ラバーナ!!」ゼノビアが困惑して聞く。
「ええ、乱心しました!!」
ラバーナは、今まで抱いていたゼノビア姫への想いを伝えた。
若き日に先王が約束してくれたゼノビアとの結婚、それを支えに必死に取り組んで
きたこと。
しかし、後になって、両国の和平のためにもゼノビアと桜彦を結婚させ、ラバーナに
その補佐になってほしいと言った先王。その先王に対する憎しみと呪い・・・。
せめて、自分の願いが叶えられぬのならと、自らの手でゼノビアを殺そうとする
ラバーナ。
そこに、桜彦が帰ってくる。

アリアンローザも再び登場し、いよいよ最終決戦の火蓋が落とされた。
ちなみに、ナンタラとカンタラは魔女の攻撃から助けられたことで目を
覚ましたのか、桜彦の味方にコロっと寝返る。
(しかしその後、ラバーナを追いかけたまま、消息不明)

そして、聖なる剣の力によって、アリアンローザを倒す桜彦。
憎悪に満ちた表情で、桜彦を倒そうとするラバーナ。
攻撃し合う中で、相手の姿勢が崩れた。
―――いまだ!!
そう思って攻撃したラバーナであるが、その瞬間、ラバーナは桜吹雪の攻撃に
遭い、戦う力も戦意も、喪失してしまう。(多分。相当なうろ覚え)

悲しみと苦しみの中で、ラバーナはゼノビアに刃を向け、殺そうとした―――
かに見えたのだが、ゼノビアの持つ剣でラバーナは自らを刺したのだった。
「ゼノビア・・・・」
切なく悲しく、そして優しげな表情で、彼は息を引き取る。
「生まれ変わったら、どこかで会おう」。 桜彦は、そっと彼の魂に語りかけた。

ゼノビアは、桜彦にラバーナから聞いた話を伝え、国のためにも結婚してほしいと
いうことを伝える。
戦いという虚しい時の後、二人はお互いの愛と国への想いを確かめるかのように
見つめ合い、ゆっくりと近づいていくのであった。
桜吹雪が、優しく舞い降りる中で・・・

って感じ?
はー。
あらすじをかくのはつかれるので、
これからはあまりしないようにしようとおもいました。


何故、ラバーナが先王を殺したのかっていうのは、この場面で話が出て、納得。
ていうか、ラセツ国の先王は、
そんな早くから結婚相手を決めるな!!
ゼノビアを想って頑張ってきたラバーナが、本当に報われないわ。
可哀想に・・・。
先王が、一番悪いんじゃない?

ラストは、もうちょっと殺陣を繰り広げてほしかったかな。
桜吹雪の横や前からの噴射には感動したけど、それで戦いがごまかされた感もある。


最初にも書いたが、ラバーナの散り方はあれで良かったのかなぁと考えてしまう。
ラバーナは魔女に利用されていた部分はあったとはいえ、呪い殺すことを頼んだり
愛したゼノビアも殺そうとした張本人なんだから、「実は善人でした」って感じを主張する
自害みたいな形で死ぬよりも、最後まで悪人としてしっかり戦って散ってほしかった。
まぁ、途中で「本当はいい奴なのさ。オレは被害者さ」的な雰囲気は醸し出していたけど。

密かに善良な心を持っていたんだとしても、あくまで最後の最後の散り際まで隠し通す
という勢いがほしい。
かわせる攻撃をかわさずにわざと受けて散るとか、殺すつもりはないけれども
本気で襲う素振り(脇腹がら空きの大振り攻撃など)を見せて相手に必死の攻撃を
させて散るとか。
桜「ま・・・まさか、お前わざと今の攻撃を!?」
ラ「フ・・・ハハハ・・・。」

・・・うーーん。文章にするのが難しいな。

自害のような形を選んだラバーナの気持ちは、まぁ納得できないわけでもないんだよね。
ラバーナは、やっぱり魔女の呪いに相当やられてて、先王を呪い殺したこととかにも
罪悪感を密かに抱いていた。 そして、魔女にたぶらかされながらも苦しんでいた。
魔女が死んで、一気にその呪いが解けたラバーナは、自らが昔持っていた良心を
取り戻して、自分の過ちに気づき、これ以上は生きていられないと思った・・・
という解釈が、今回の作品なのかな。

でも、やっぱり
男らしく、正々堂々と、恋敵である桜彦と戦って散っておくれよ!!

それに、あの散り方は、ゼノビアにとって非常にしんどいやり方だと思うわ。
ゼノビアは最後に改心したっぽいラバーナを目の前で、しかも自分の剣によって
亡くしたんだし。

そもそも、
良心が戻ったんだったら、潔く人の刃じゃなくて自分で切腹せい!!
ゼノビアの剣を使うのは、卑怯なやり方じゃ!!
それか何か?刺そうとした瞬間に、「やっぱり無理ーー!!」ってなって、咄嗟に
ゼノビアの剣で自分刺したってのか?
それとも、ゼノビアを殺そうとした自分への戒めのつもりだったのか?
あーもー、いろいろ考えすぎてわけ分からん!!
すみません、この場面の記録は書き直すかも!!

ていうか、どんどん書いていたらどツボにハマったけど、全体的な桜演出とか、
ラバーナの死がせり下がりで表現されたりとかの、歌舞伎的な派手演出は
好き!!


そういえば、桜彦とゼノビアのちゃんとした愛の告白って、あったかな?
「国のために」っていうのは、よくわかったんだけどね。

桜彦、最後ボーゼンとしすぎて、腑抜けになっていたけど;
戦いの喪失感を、彼なりに憂いていたのかしら。

あと、初日に比べて2日目は、高世さんの声が大分裏返っていたことが、気になった。
悪役を熱演しているから、セリフにも力が入るだろうな。
喉を痛めず、最後まで頑張ってほしい。

そして、炎の精(扇子ver.)で先頭切って桜彦を襲っていた折原さんが、
非常にかっこいい。
炎だから、桜彦がちょっと攻撃してきた時とかに、ちょっと煽られた感じで上体が
揺れているんだよね。
クールな目線に、惚れるわ。

アリアンローザの最期、子どもを想いながら消えていく様子は、非常に切なかった。

分身たちがアリアンローザの子どもだったというオチは、
ないよね?



配役などは、適材適所って感じで、非常に良かったと思う。







ちなみに、今日は眼科に行きました。

大阪松竹座で、コンタクトレンズを割ってしまったからね(爆)



はぁー。
一応、書き切りました。

明日・・・じゃない、今日は観劇!!

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うちゃこさん、
1部の観劇記録の完成、誠におめでとうございまぁ~す。
いやぁ、実におもろいオモロイ。はーっはっはっは。

ぢつは私、こちらを拝見するまで、櫻子さまの役名は、
「アイアンローザ」
だと思ってました。(←ちゃんとプログラム見ろよ、自分)
うちゃこさんの“ローザトリオの図”は、まーさーに、デフォルメの真実。
実際の櫻子さまは、まり姉と平松さんより小顔で小柄なんですけど、
(小林幸子風味の)衣装の大きさをさっ引いても、
“存在感がデカイ”
んですよっ!

私も、ラバーナの言動が今イチ掴めないです。
本日の昼の部までで4回観劇してきたんだけど、毎回、観劇後の解釈が変わってきます。
麻央さまが演じてらっしゃるせいかもしれませんが、
真面目なラバーナが、真面目さ故に“真面目なワル”になってしまった
のでしょうか…。
これは、各々の観客が、自分の想像力でもって完結させてください、
との、北林先生の意図なのかな?
と解釈することにいたしましょう。

じゃあ、次は2部の観劇記録ですねー。
「♪書かせ たまえ レポを~」
シャーマンの折原さんのお告げ(違)
575051592b ともきち || 2009年 03月 21日 土曜日 || 編集

▼ 無題

いやー、ラバーナ様の死に方に納得いかせようと思ったら、その前のアリアンローザの死に方から考え直さないといかんのではないでしょうか。私はラバーナが自害で死ぬのは必然だと思いますが、その前のアリアンローザは「段取りで殺された」感が強くてどうも冷めます。

あと、ナンタラとカンタラはあのキャラだから哀しみが増すんですよ。ナンタラで号泣ですよ私はもう。
28a4d8cc38 あおき || 2009年 03月 22日 日曜日 || 編集

▼ ともきちさんへ

コメントありがとうございます!
やっぱり、アイアンローザだと思っちゃいますよね。「アイアン」という名が似合う役でもありますしね(笑)

ラバーナの解釈は、本当に毎度観劇する度に翻弄されるところがあります。
私自身が、それだけ未熟なのかもしれませんが。う~~ん・・・拙い文章しか書けず、申し訳ないところです;
シャーマン折原さんに告げられては、書かずにはいれませんね(笑)
頑張ります!!
5496c0cfc8 うちゃこ || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ あおきさんへ

なるほど。アリアンローザは段取りで殺された・・・ですか。
私はアリアンローザが呪いなどで人たちを苦しめてきた「悪者」なので、桜彦に倒されることが自然だと思います。
桜彦は倒すことで、呪いに苦しんだ人々と共に、アリアンローザの彷徨う魂、暗闇に飲み込まれた魂をも救ったのですから。

ラバーナ様は、「桜彦めぇぇぇ~~」と憎々しげに言った直後に「お幸せに!!」と言って自害することが、どうにも納得いかない部分があったので・・・。
あんだけ憎い感情剥き出しにするのであれば、しっかりと最期まで戦ってほしかったのです。
でも、あれはラバーナ様の最後の良心だったのかもしれないですね。本当に、いろんなことを考えさせられて、ごちゃごちゃと書いてしまいわかりにくい記録になってしまい、すみません。

ナンタラとカンタラで哀しみですか!!その発想はなかったです;それは、二人がラバーナにやられてしまったということ・・・ではないですよね?
ナンタラたちの明るいキャラが、物語の悲しみを強調しているということでしょうか?
ナンタラとカンタラについての考察が甘いですね。二人に謝りたい気分です・・・
5496c0cfc8 うちゃこ || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ 無題

ラバーナ様の「桜彦めーーー」の絶唱(あえて言う)って、あれを憎々しげと言っちゃラバーナ様というか高世というか北林さんに申し訳ないですよ。
「私は人間として桜彦に勝てない」ということがわかって絶望してるんです。泣き笑いみたいな表情だったじゃないですか。もう自分は何をどうやっても桜彦には勝てない。桜彦こそがゼノビアにふさわしい男なんだということがわかって、自ら死んでいくのです。あの「桜彦めー」はほんとうに可哀相でした。

ナンタラは、ラバーナを心から慕ってたということが、彼の演技見てたらわかるんですよね。それで、自分の心から慕っていたラバーナ様が、そんなこと(魔女に心を売るようなこと)になってしまったことを、信じたくない、でも信じないわけにはいかないことになって(火に囲まれるシーンとかでの、ナンタラの表情は、そのへんをすごくよく表現していました)、最後にはラバーナ様を倒す側に回る。「残念です!」って涙をぬぐう仕草も、ギャグっぽく処理してるけど、あのギャグっぽさがかえって哀しさを増すという、よくあるといえばありがちな処理ですけど、でも私はきっちり泣かされたのでした。DVDが来たらそのへん見てやってください。
28a4d8cc02 あおき || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ あおきさんへ

ラバーナについては、あおきさんが仰っているような解釈が一番納得いきそうですね。
でも、あれだけゼノビアのことを想っているラバーナなのですから、改めて桜彦とゼノビアの想いの強さを目の当たりにして、桜彦を憎く思ってしまうのは、しょうがないと思うのですが。
確かに、ラバーナは本当に可哀想なキャラなんですよ。私も何度も涙しましたから。
可哀想すぎて、納得がいかないんです。
何で悪役なのに、こんな可哀想で同情しちゃうようなキャラにしちゃったのかと。
せっかく悪を倒して、桜彦とゼノビアはラブラブファイアーでハッピーエンドのはずなのに、スッキリしないじゃないかって。
ラバーナに肩入れしすぎちゃって。

あと、ナンタラのラバーナを慕っていた様子は見えていましたよ。
ナンタラはラバーナを慕っていた。だからこそ、私はギャグ処理をしてほしくなかったです。せっかく、熱い心のあるキャラクターなのですから。
私の中で、あのギャグは悪ノリ感がどうしても拭えませんでした。
あの、桜彦を謀反で捉えた後、ラバーナの横でスっと座って「如何致します!?私は何なりと、貴方の元で動きます」と信頼して見上げるナンタラのかっこよさといったら・・・。
あの真っすぐでかっこいい姿を、もっと観たかった。
緋波さんは、細かいところで本当に良い演技をしていましたよね。

それにしても、あおきさんの深い考察には、感服します。
まだまだ未熟者の某は、DVDで勉強しなおすことに致しましょう!!
5496c0cfc8 うちゃこ || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ 無題

えーっ、じゃあ、悪は悪、善は善の勧善懲悪作品だったらよかったってことですか?
子供の童話ですら「ないたあかおに」みたいに「悪とされる人の哀しみ」をテーマにしたものがあるのに。

というところで考えると、今回の桜彦は、桜彦がいちばんしょうもない……といったら気の毒か、深みに欠ける役だったかもしれません。そのへんを考えて「最初、虚無的だった桜彦」ってのがあるんでしょうけど、あんまり効果的でもなかったし。

それからあの、考察って……考察ってなもんじゃないですよ私の言ってることなんて。単に見たままの話ですので。
28a4d8cc02 あおき || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ 無題

あ、ごめんなさい、きっとたぶん、ある役に感情移入したらどうなってほしいのか、というのがうちゃこさんと私ではちがうのかもね。

私は、ラバーナ様がああいう可哀相な役だからこそ、より可哀相な、泣ける役であってほしいわけです。
なので、私としては、ほんとはアリアンローザよりも先に死んでほしかった。アリアンローザがゼノビアか桜彦……桜彦のほうがいいな、桜彦を殺そうとするところで自らを盾にして死ぬのがいいかなと思っていました(それもまた、よくあるっちゃあるやり方ですけど)。
アリアンローザが消滅するのは、さらにそのあと、もっと大きな戦いがあってでないと私には納得できないですね。今回の死に方じゃただの悪者みたいで。
28a4d8cc02 あおき || 2009年 03月 23日 月曜日 || 編集

▼ あおきさんへ

うーん。今回の話は爽快なエンターティメント作品だと思ったので、そういう感覚の作品だったらスッキリと終わって欲しかったなーと。
今回の話は桜彦が主役なのに、桜彦の「ここぞ、我らの桜彦ぞ!!」という見せ場があまりないですし。特に大切なクライマックスに。
勧善懲悪が良かったということになるんでしょうかね。私は勧善懲悪の『鞍馬天狗』などの話は大好きですし。
子どもの童話「ないたあかおに」は、話としては切ないですし、とても素晴らしいものです。
でも、そのような切なさを今回のような爽快な娯楽ミュージカルに当てはめるべきなのかは・・・。

あ、今次のコメント読ませてもらいました。
なるほどー!!死ぬ順番ですか!!
確かに、悪の大ボスのアリアンローザとの決着を最後に持ってくるというのは、面白いですね。
それはそれで盛り上がりそうです。

ラバーナは自らの過ちに気づいて良心を取り戻し、桜彦への敗北を悟り、アリアンローザの攻撃に絶体絶命な桜彦を庇って死ぬと。
ラバーナが悪に利用されただけの、切ない役柄に変わりますね。
それだと、「魔女」としてのアリアンローザも引き立つでしょうし。
ラバーナの切ない魂と共に、悪の親玉のアリアンローザをラストで爽快に倒す桜彦というのも、かっこいいですね!
アリアンローザの子どもや夫を失った悲しみも、そこで清めてもらえる・・・でしょうかね。うーむ。

本当はとてもいい奴なのに魔女の被害者になっちゃった可哀想なラバーナがいいのか、国に女に貪欲で腹黒いラバーナ(最後にはちょっと良心が甦るかも!?)がいいのか・・・
これは、好みの問題なのでしょうね。
5496c0cfc8 うちゃこ || 2009年 03月 24日 火曜日 || 編集
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