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セイなるカンゲキロク

~舞台・芝居などの観劇記録です。OSKや劇団四季が中心かな?~ 
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1部の方、「完成版」とか書いていたけど、
書きそびれていたことが結構あったので、
後日補足させて頂きます。
1部の感想書いたメモ帳、全く読んでなかった★



さあ、大変遅くなりましたが、
春のおどりの2部ですよ。2部。


物凄く暑苦しい記録です。

というか、文字数制限に引っ掛かってしまって、2景までの感想に
なってしまいました。 orz


しょうがないか。大分長文だし…





レビュー春のおどり
(トップスター高世麻央 お披露目)

<第二部>
Stormy Weather 



作・演出:荻田浩一








   

 

 

とりあえず、荻田先生を演出家としてショーで起用したOSKには、

心からの感謝の気持ちと、盛大な拍手を送りたい。

 

久しぶりに荻田先生のショーを生で観劇することができ、幸せだ。

2部ショーの間、懐かしさと嬉しさで

興奮しまくりの時間を過ごさせて頂いた。

 

傘、布、極楽鳥、スキャット、流れるような場面転換、

無味乾燥な雰囲気で歩かせる、同時多発的展開の仕方等、

荻田先生が好きな表現や仕掛けが至る所で見られ、

ああ今、荻田先生のショーを生で観劇できているんだな、

まさかこうして再び観ることができるなんて・・・と、

夢見心地であった。

自らチケット取っての舞台鑑賞をし始めて間もない頃、

『パッサージュ』を観た時のあの衝撃と感動を

思い出した。

学生で金もなかったのに、もう一度観たくてチケット取って行ったくらい、

大好きな公演になったんだよなぁ。

(昨年BSでの再放送を知らずに観過ごして、発狂しかけたことも思い出したわ。

再放送はよ…)

レビューやショーが大好きになったのは、
荻田先生の作品のおかげでもある。

 

 

さて、今回の作品。

荻田先生のショーとしては、

今回は以前と比べれば恐らく限られたであろう

予算と

いろいろ制約のありそうな大阪松竹座の舞台という、

宝塚時代よりも難易度の高い条件であった為、

舞台美術・装置や衣装等に荻田流こだわり

世界観を存分にぶちまけるという

従来の派手さには欠けた。

 

ただ、一見シンプルな舞台だからこそ、

ショーのストーリー性、

振付、音楽へのこだわりが大変よく

伝わってきたし、

劇団員さんたちの歌と踊り、

群舞の揃い等が良く映えた。

同時多発的な展開も、比較的見易かった。

 

毎回不思議でしょうがないのだが、

荻田先生の作るショーは

内容に対しての音楽と振付の融合度が凄まじい。

相当綿密な指示を、作曲家と振付家に

していなければ、

こう巧くはいかないのではないかと思うのだが。

若しくは、

振付は自分で大まかに踊って振付家に

指示しているのか?

曲は大まかに鼻歌で歌って指示しているのか?

そう思ってしまうくらいだ。

曲に関しては、歌詞が秀逸だから、

それに作曲家が応えているという形なのかも

しれないが。

振付に関しても、その音楽が素晴らしいから

それに引っ張られる形で

素晴らしい振付になるのかもしれない。

 

何にせよ、作曲家と振付家の皆様も、

本当に素晴らしい仕事をされている。

 

玉麻尚一先生

『マラケシュ・紅の墓標』『Winter Rose』

(宝塚OGの星奈さん出演)、

『ボンベイドリームス』(宝塚OG朝海さん主演)

(ていうか、ツイッター読んだがこの方聖飢魔Ⅱ

のゾッドさんとお友達!?)

 

高橋恵先生は

『凍てついた明日(2008)』

『A-“R”ex-如何にして大王アレクサンダー

世界の覇者たる道を邁進するに至ったか-』

『ソロモンの指輪』

 

麻咲梨乃先生は

『バビロン -浮遊する摩天楼-』『蝶々さん』

『DREAM, A DREAM』(宝塚OG公演)

 

伊賀裕子先生は

『夜明けの天使たち』『凍てついた明日』

『螺旋のオルフェ』『聖者の横顔』

『パッサージュ -硝子の空の記憶-』

『バビロン -浮遊する摩天楼-』

『白昼の稲妻』

『ロマンチカ宝塚'04 -ドルチェ・ヴィータ!-』

『マラケシュ・紅の墓標』『タランテラ!』

『TUXIDO JAZZ』

『A-“R”ex- (以下略)』『ソロモンの指輪』

『Winter Rose』

…ていうか、大劇場全部かよ!!仕事しすぎ。

 

三井聡先生

『catch me if you can』

 

 

上に挙げたのは、作曲・振付の先生が関わった

代表的な荻田先生作品である。

このように、以前から関わりのあった方々が

多いので、

恐らく荻田先生自身が今回の公演で招集した

先生方なのだろう。

三井聡先生のブログでは、

「声をかけて頂いた荻田さん」とも書いてある。)

 

音楽に、斎藤恒芳先生もいれば、

盤石の布陣だったのであるが、

それは贅沢というものだろう。

 

音楽、振付を担当された先生方、

そしてその方々を呼ばれた荻田先生、

実に見事である。

素晴らしい内容に、心から感謝。

 

 

 

 

ただ、OSKのショーとしての評価であるが、

ファンによって分かれるのではないかと感じた。

 

なんせ、明暗6対4くらいの割合で、

印象的な場面・見せ場で

暗めの妖しい雰囲気を漂わせているので、

ひたすら明るく元気なOSKショーが好きな

ファンからは、ちょっと相性悪いのかなと。

なお且つ、以前も書いたけど、

今回の公演、

一応高世さんトップお披露目だからね。

 

もっと、

「めでたい!!おめでとう~~~!!!」

感満載のショーを期待された方からすると、

開幕  暗 し切 な し 妖 し

「何ぞ、コレ(゚д゚)」 「お披露目…だと…?」

と思われた方もいるのではないか。

 

しかし、オギーの作るショーで、6対4なんて、

明るめのショーに分類されるので、

全然問題ない(当社比)

 

明暗2:8比率(体感1:9)のバビロン、

3:7比率のタランテラの

足元にも及ばない暗さだよ。

 

というか、

荻田先生にお任せした時点で、お察しでしょ。

 

時期も「春のおどり」なのに6月で、

題名『Stormy Weather』だからね。 

荒らす気満々よ。

パンフレット読む限り、

先生は「 し て や っ た り 」と変な達成感も

抱いていたはず。

 

また、改めて考えてみると、

荻田先生お披露目公演を担当するの、

初めてなんじゃないかな?

 

この方、

サヨナラ公演率が異常に高かったもんね。

卒業する生徒さんたちの踊りや歌の場面を作って

花を持たせたり、

卒業に関するような、別れを惜しむような内容の

歌詞を書かせたり、

卒業する生徒さんを同期の子とデュエット等

させたり、

切ない場面構成、音楽等を作らせたり…

押しつけがましくない、

生徒さんとファン双方の心に残る

温かく美しい退団公演を作る天才だったからな。

ていうか、

演出すると宝塚からサヨナラしたくなる

生徒さん続出だったしネ(白目)

記念すべきオギー初のお披露目公演だよ!

やったねOSK!

 

 

それに、私は高世さんの冴えわたる

クールな踊り、歌が

荻田先生の世界観と合っていて、

今までトップスターだった

太陽ギラギラ熱すぎるゼ元気最高潮だゼ桜花さん

との

壮絶なギャップ・対比を表したことで、

トップスター入れ替わりがより明確に表れて、

非常に面白いなと思った訳だが。

 

 

兎にも角にも、今回のOSK春のおどり2部は、

OSKと荻田先生ファンの私にとっては、

夢のようなコラボレーションで

素晴らしい内容であった。

 

今後も、また機会があれば、是非・・・!!

 

 

 

以下、各景の考察。

 

未だに曲や踊りが結構頭に残っているので

(場面ごとにムラはあるが)、

それを思い出しながら記録していく。

 

 

 

 

第1景 プロローグA レイニーデイ“雨の降る街”

 

傘を持った乙女たちが、花道後ろから心配そうに

雨の様子を見つつ出てくる。

舞台上手からも、切ない表情の朝香乙女Sが

出てきて、

乙女たちはどこか寂しそうに踊る。

そこにフラっと高世紳士が迷い込むように現れる。

紳士は乙女に半分誘われ、

半分操られているかのように、ふらふら漂う。

「戸惑うだけの 旅が終わるなら

 羽ばたいてゆこう 嵐の空を」

極楽鳥が空気の変化を感じ現れ、

イル・ウィンド(逆風)が吹き、

嵐がやって来る気配が…

 

 

開演前に出現する背景の大木と、

雨の雫が美しい。

荻田先生の世界観を感じて、

最初見た時は鳥肌立った。

 

開幕、初っ端雨降りですよ。

流石オギーだねぇ。

水、大好きだもんね。

傘って、荻田作品には大変よく活用される

アイテム。

彼、隙あらば傘持たせようとするからね。

 

傘差す乙女、花道に出てくる最初の2人、

みうちゃんと白藤さんの

不安そうな切ない表情、

そして舞台でふんわり柔らかく儚く舞う朝香さんが、

ショーの世界に一気に観客を導いてくれる。

 

高世さん、気がつけばそこにいたという感じの

登場であるが、

その雰囲気が高世さん自身の透明感と

マッチして良い。

歌声の透明感も、勿論素敵。

「戸惑うだけの 旅が終わるなら

 羽ばたいてゆこう 嵐の空を」

という、メインテーマの歌詞を聴いた瞬間、

切なさと愛くるしさで胸が締め付けられるような

感覚に陥った。

おいおい、何なんだ、

この歌声と歌詞の超絶合体技の破壊力は。

悶え苦しみそうになったのは、私だけか?

 

 

荻田先生は宝塚時代では生徒さんの使い方、

矢代さん、未沙さん等専科の使い方が

非常に巧みで

適材適所というものを心得ていたのであるが、

今回の公演での専科・朝香さんの使い方も

見事である。

 

無味乾燥な表情であるが、

そこに滲み出るような色気や切なさを

感じさせるのが巧い朝香さんと、

元々そのように演者を動かすのが大好きな

先生との相性はバッチリで、

今回も様々な場面で「クイーン」的存在感を

見事に発揮させている。

場面によって役名は違うこともあるが、

どの場面も『クイーン朝香』役であり、

他の役者とは別枠の存在であり、

まるで手塚治虫漫画の『火の鳥』のような

存在である。

 

 

さて、悠浦極楽鳥であるが、

スラっとして見目麗しく、

どこか攻撃的な雰囲気も漂わせており、

何だか面白かった。

フウチョウ(風鳥)の別名が極楽鳥なんだけど、

昔風をえさにしていたとされていたんだと。

なるほど、

「風キターーー!嵐キターーーー!!」

と内心興奮気味に登場していた訳だ。

ヨーロッパでは、一生枝にとまらないで

風に乗って飛んでいる

「bird of paradise(天国の鳥)」

と考えられているらしいけど、

悠浦極楽鳥はどっしり地に根を張っている

感じもする。

いや、私は堂々としていて、

それはそれでアリだと思うよ!

 

 

イル・ウィンドちゃん3人娘は、妖しく美しい。

キレッキレな踊りが素晴らしく、

クールに微笑むくるみウィンドが魅力的なんだけど、

ニヤリと妖しげに笑うりらウィンドもたまらんし、

氷のようなれいちゃんも、なかなか…

皆さんは、どれがお好みかな?

あ、私とりあえず、全員お持ち帰りするんで。

 

 

 

 

第2景 プロローグB ハリケーン“カリブ”

 

ハリケーンでジャングルの男女が、激しく舞い踊る。

高世雷神(シャンゴ)が降臨し、ジャングルが更なる嵐へ巻き込まれる。

嵐を操る雷神。雷神に畏怖し操られるジャングル。

ついでに、極楽鳥も雷神と楽しそうに戯れる。

(嬉しそうに、雷神に纏わりつく風を

パクパク食べていたのか?)

満足した雷神は嵐を静まらせ、

ゆっくり堂々と退場していくのであった。

 

 

あ、あくまで私解釈のあらすじですからね。

正式なものだと思わないように!

 

OSKパワー炸裂で、非常に爽快・重厚かつ

妖しく、圧倒される場面。

場面全体の曲も最高。

盆の回し方、照明も素晴らしい。

 

ど真ん中でジャングル王(!?)・桐生さんが

ギラギラ黒光りして、眩しい。

相変わらずフットワークが軽いのに、

1つひとつの動きに重みも感じる。

終盤で一瞬高世さんと一緒に踊るところで、

高世さんを感じながら踊っている雰囲気が、

良い。

銀の羽とマグマ、そんな2人の融合は

一見合わないようだが、

重なると閃光のように輝くのだ。

いや、あくまで比喩的表現やけど、

銀の羽がマグマに燃やされて輝いているとか、そんなんじゃないから!

 

ジャングル女Sの牧名さんも、踊りと歌に

頑張っている場面だ。

ことりちゃん、今回全体的に歌担当で

かなりハード。

初日から声がかすれ気味だったような…

どの場面も基本的に歌が難しいんだけど、

特にこの景は

激しい踊りの後で、ほぼアカペラで

難解な音程の歌パートという、

観ていて笑えるくらいの高難易度。

ちょい息切れしつつも、綺麗な高音を

響かせるのは、流石。

 

ジャングル女Aの折原さん。唯一の女Aな。

シュビっっって音がしそうなキビキビした

動きで、小回り利かせた動きが可愛い。

特にシャキィィィンって音が聞こえるような、

両腕肘先上げが好き。

この振りは高世さん、桐生さん始めとして、

みんなかっこ良かったけどね。


  



↑ この振りの折原さん描くの難しすぎたので、

 旦那さんの桐●さんに代役してもらったのだが…。

 画力ないので、酷いことに…。

 

真麻さん、みうちゃんも流石に良い動きを

していたんだけど、

雷神、ジャングルSとAが真ん中で

素晴らしい動きをしすぎて、

意識しないとあまり目が行かなかった。

メモ帳には「雨降らせそうな真麻」と書いていたので、

恐らく真麻さんの真顔キレッキレダンスは

雨乞いを連想させた様だ。

 

 

そして、高世雷神がお立ち台せり上がり舞台中央上部で

柔らかく腕を回しながら不思議な踊りをして、

ジャングルたちを操るところなんか、もう最高だった。

あの時の高世さん、

雷神が憑依しているようで不気味さも

醸し出していた。

こっちも、不思議な踊りに吸い込まれそうになって、

HPもMPも下がったような感覚だったよ。

(ドラクエかよ)

いや、あの瞬間私は

雷神教に入信しちゃっていたね。

退場した時、「ハッ!私は一体何を!?」と

我に返れたけど。

 

あの高世雷神の花道退場の仕方も、

無音の中堂々と歩く姿が、

まさしく「雷神様」だ。

「OSKの新たな神・高世様の降臨である」と示し、

堂々たる姿と立ち居振る舞いを魅せ、

スターっぷりを遺憾なく発揮した。

これぞ、トップスター。

お披露目に相応しい、

素晴らしいプロローグ、幕開けだと思う。

 

 

 





====================








文字数制限の都合で、今回はここまで。 


使い勝手が微妙になってきたし、

どこか、別の会社のブログに移ろうかしら…





とにかく、次回に続く・・・

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