たけふ菊人形が開幕。
今日はその初日で、1回目と3回目のOSK公演を観劇した。
1回目は、真ん中の方の席を市長さんやら知事さんやらの招待席に設定しており、
一般客もなかなかの入りだったので、開場時間くらいに到着したのに端の方しか
空いていなかった。
まぁ、そのおかげで1部と2部の間のMC客席降りの時に、
蒼音さんと握手ができたんだけどね。
嬉しかった!!
ちゃっかり隣の母さんも握手してもらっていたし(爆)
さて、初回の感想だけど・・・
初日にありがちな、舞台転換や舞台暗転などの間の悪さはあまり感じなかった。
でも、
音響をもっとしっかりやっておくれ。
初日はこれに尽きるかと。
3回目には結構改善されていたとは思うけど、ちょっと音響の不具合が多いかな。
音が急にでかくなったり、マイクのハウリングがやかましすぎたり、
キンキン声(特にことりちゃん)がめちゃくちゃでかく響いたり、
全然マイクが入っていなかったり、逆に舞台袖の声が入っていたり。
3回目では、声量に合わせてBGMの音量を小さくするという工夫が見られて良かった。
ハウリングは少なくなっていたが、時々マイクが入っていないことが気になる。
一体、何が原因だろうか。
そして、メイン以外の人たちもセリフあるけど、床設置のマイクに頼るしかないのか・・・。
初回はスピーカーの隣だったから、いろんな音が余計にうるさく感じた。
更に、声がこもって聞こえたから、セリフがろくに聞き取れない。
ストーリーがよくわからん。
今、何が舞台で行なわれているのかが、よくわからん。
ということで、3回目を観なかったら、かなりの消化不良だったであろう。
第一部
『光源氏~紫式部絵巻~』
要は、源氏物語のいろんなところをちょっとつまんでショー仕立てにした内容。
(紫式部のミニ解説つき。)
正直、和物芝居・ミュージカルとも日舞レビューとも言えない、中途半端な内容だけれど、
源氏物語を部分的にちょこっと紹介するミニステージだと考えれば、これもアリか。
「源氏物語って、五十四帖もあって、光の君が夢の中で海の精にもみくちゃにされたり、
不倫があったり、三角関係があったり、
やんしきがあったり、スゴイ物語だなぁーー★」
と、浅く斬新な切り口で源氏物語を感じたい人には、十分楽しめる内容だろう。
深く考えて観ないように。
「ああ、こういう光源氏の姿もあったのかしら」と物語の一部を感じて、
それぞれの人物や他の物語を想像したり、劇団員さんたちの美しさを感じればいいのだ。
舞台の流れに身を任せ、心を解き放て。
歌がバラード系が多くて、ちょっと単調かなとも思うが、間に明るい曲が入っているし、
源氏物語自体が恋愛物語だから、しょうがないかな。
歌自体は、そこまで嫌いではないし。
では、場面ごとに感想など。
深く考えて観るなとか書いているのに、結局場面ごとに考えて書いてしまう自分に
矛盾を感じる今日この頃(爆)
●第一場 観月の舞
プロローグ。
みんなが綺麗な着物をまとって、美しく舞う。
途中、ボレロ調の音楽が「ダン、ダダダダン、ダダダダン・・・」と鳴り響いた時には、
「じーんせーいー楽あーりゃー苦~~もあーるーさぁぁ~~~♪」
が重なってしまい、
水戸黄門様でも登場するのかと思った。
あのボレロ調音楽の場面だけど、振りが和の雰囲気に合っていない気がする。
特に桐生さんが足で「ダン、ダダダダン・・・」って、リズム踏んでいるところは、
外国人留学生のお兄ちゃんが初めて着物を着て喜び、
タンゴでもやってみちゃったかのような雰囲気を醸し出している。
そして、高世光の君と折原紫の上とのデュエット。(with バックダンサー娘役たち)
ふんわりとして素敵な雰囲気だった。
●第二場 紫 式部
どうでもいいけど、
題の「紫」と「式部」の間って、空白空けなくてもいいんじゃない?
ことり紫式部が歩いていると、草がカサカサ音がして、
その音の後で不自然に草が揺れて、後ろに隠れていた(?)たぬきたちが登場。
たぬきの桐生ポンタンと貴城スータンは、源氏物語の中に入りたいという
非常に奇妙な好奇心を抱いているらしく、それを紫式部におねだりする。
で、結局自分たちで強引に物語の中に入ってしまうという展開・・・
なのか?
この場面、正直よくわかんねー(´д`;)
内容はもちろん分かるんだけど、この場面の存在意義が・・・。
展開があまりに子ども向けの雰囲気。
効果音も、やたらとチープな子ども向けっぽいモン使っているし。
笑った方がいいのかもしれないが、あんまり笑えない。
だって、先程までほんわかロマンチックな展開だったのに、
急にファミリー劇場になるんだもん。
でも、この場面は公演重ねる内に、もっと面白いモノになっていくんじゃない・・・かな。
ポンタンもスータンも、めっちゃ可愛いしね。
というか、
桐生さんと貴城さんにタヌキさせるとは・・・
ある意味、ばっちりハマってはいるけど。
作者の東條さんは凄いチャレンジャーだ。
あと、この場面と七場の『雲隠』の場面で、タヌキのことを「アンポンタン」だの
「スカポン」だの言っているけど、
言う度に
ヤッターマンのドロンボー一味を思い出す。
●第三場 夢のお告げ
源氏の君が舟に乗っている時に、海の精に飲み込まれ、父の桐壺院(貴城)に会う
という夢を見る。
その後、大切な人を想い、高世源氏が一人切なく歌う。
・・・確か、そんな内容。間違っているかもしれないから、また修正するかもしれん。
ここは、海の精を支配(!?)する桐生竜王のかっこ良さが、炸裂。
短いながらも、非常に堂々とした立ち居振る舞いと激しい動きで、大きな存在感を示す。
今回の公演の中で、桐生さんの一番かっこいい場面かもしれない。
●第四場 源氏物語五十四帖
祭りな雰囲気の衣装で、ちょっと踊った後、
源氏物語の五十四帖の題を、みんなでどんどん言う。
本当に、源氏物語って物語がたくさん書かれているんだねぇ。
ここは、
明るくて元気で、
男前な声で題を言う折原さんに大注目ですよ。
この後、ことり紫式部が源氏物語の不倫だの柏木と女三の宮との密通だのと解説して、
次の場面へ。
1回目観た時は、紫式部に「いよいよ、物語は大詰めになります」とか言われて、
いやいや!!大詰めも何も、一体何があったのかよく分からんが!!
と心の中で突っ込んでいた。
音声が全然はっきりと聞こえてなかったからね。
この場面は、折原さん以外の人たちの声が、あまり聞こえなかったんだけれど
(3回目は、折原さんの声もあんまり聞こえなかった)、
楊さんの声はでっかく聞こえた。
声量が大きいのか!? 楊さんのマイクの調子が絶好調だったのか!?
●第五場 源氏と柏木
高世源氏の君と桐生柏木、そして柑奈・女三の宮との、歌で繰り広げられる
三角関係バトル。
この場面の歌は、三重唱がなかなか綺麗で好き。
歌詞は物語の筋そのまんまっぽい、薄っぺらな内容だけどね(汗)
柑奈めいちゃんが早速の抜擢。
歌は非常に安定しているし、とても可憐な雰囲気がいい。
ただ、「光の君様っ!」というセリフが、ちょっと棒読みな感じがしたので、
切ない感情が乗せられるともっといいと思う。
●第六場 幻の帖
手紙を燃やす源氏の君。
その煙が、紫の上まで届くように・・・と。
多分そんな感じ(ヲイ)
その後、会いたかった折原紫の上に会って、ラブラブな雰囲気でデュエット。
源氏の君と紫の上が、美しすぎます。
この場面、舞台真ん中の黒い幕が左右に開いて折原さんが登場するのだが、
その時の透き通った美しい高音の歌声の響きが、全体を包み込んで、
舞台を神秘的な世界に一気に変えてしまう。
白い
l⇒ マークのついた雰囲気クラッシャーな黒い幕でさえも、
スルスルと波のように寄せて溶けていくような、
神秘的な絹衣に見えてしまうくらいの、美しさ。
この二人の幸せそうな、美しい夢の世界でのデュエットが観れて、本当に良かった。
●第七場 雲隠
紫式部が、源氏の君のその後のこと(お約束の「ご想像にお任せします」
そして、「雲隠れしたということに致しましょう」などの発言)を話して、
再びタヌキ2人組登場。
歌って踊って退却。
3人とも、可愛いからいいよ。
それにしても、今回1部も2部も、桐生貴城ことりトリオはコメディ専門だな。
●第八場 越前 武生
・・・と言えば、もちろん
やんしき踊りですね。
そういうことで、OSK武生公演のお約束、やんしきで1部は終わり★
継体天皇だろうが、源氏物語だろうが、何だろうが全てやんしきが収めてくれるものだ!
めでたしめでたし!!
やんしきの音楽が流れると、すぐにウキウキした気持ちになれるから、不思議だ。
可愛らしく跳ねる折原さん率いるやんしき隊に、最後は高世さんも加わり、
歌って踊ってシャンシャンのついた棒を振って、楽しい雰囲気になる。
あと、やんしき終わって暗転した時に、みんなが袖の方に踵を返す時、
「シャッッ」というシャンシャン棒やら布やらの音が揃っていて、ビリっと気持ち良かった。
1部の全体的な感想としては、
舞台上手側上方で出ている月が、とても叙情的で良かったということ。
三日月になったり、満月になったりという変化も、時の移り行く切なさを感じさせて、
とても良い効果だったと思う。
ひとまず、こんな感じかな。
去年の1部よりは、大分いい出来の内容だと思う。
何回か観ると、いろんな感想もどんどん出てくると思う。
また追記するかも。
2部と全体的な総括・・・は、また明日書く!!
明日は仕事があるし、もう寝る!!
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