今回の千秋楽では、初OSK観劇の友だちを連れて来ていた。
(というか、初のOSK観劇が千秋楽っていうのもどうかと思うが)
そして、1部終了時に感想を聞いてみた。
私「・・・・・で、如何だったでしょうか?」
友「ううーーーーーーーーーん・・・(沈痛な面持ち)
音楽が・・・・・
ひどい。
どうにかならなかったのかな。これで、よくGOサイン出したなーと。
曲の盛り上がりがないし、
テンポも走りすぎの曲が多いし、
何よりも
エレキギターが効きすぎ。
和を感じさせる曲がほとんどない。
せっかくの和物レビューなのに、非常に残念。
あ、でも、みんなで扇をヒラヒラさせるところとかは、とても素敵だったよ。」
全て同意。
流石、我が友よ。 (つдT)
というか、私の初日感想そのものだ。
私は、何回も観ている内に、そのような感想を抱いていたことも忘れて、
この内容を如何に楽しむか、ツボポイントを見つけるか、
劇団員さんたちの魅力をどれくらい見つけ出せるかに没頭していたから、
改めてこの作品について考えさせられた。
2回目以降は、客観的に作品を観れていなかった部分もあるのだろうな。
音楽が単調だということは、非常に問題だと思う。
特に、和物レビューなどの舞台モノの音楽では、曲の中に起承転結・・・要は、
サビやメロがはっきりとないと、盛り上がらない。
テンポの速さについては、正直そこまで感じたことがなかったので、
友達の感想は非常に新鮮なものだった。
とはいえ、前々回にも書いたが、今回は2階ということで、
全体の群舞や舞台奥の方のせり上がり、工夫された照明などが
味わえて、なかなか見応えがあった。
では、各場面ごとに感想を。
第一部 お祝い道中 ~浪花ともあれ桜花絢爛~
●第一景 「お江戸の桜」
錫杖を交互に鳴らしての始まり方は、どうなんだろうかと初日から思っていた。
錫杖の音自体は心地よくて好きなのだが。
しかし、最後まで結局好きになれなかった。
すみません。
だって、
バ ラ バ ラ な ん だ も の 。
最後、「カッ、カッカッカッカカカカ・・・・」と細かく音が重なって盛り上がってくれれば
良かったんだけど・・・
なかなか、あの暗い舞台の上でそれをするのは、難しいだろう。
これは、企画自体が悪かった。
みんなに江戸の桜が日本一に決まっていると言われて、タジタジの桜花さん。
遂に、
「カッチーーーン」とキレ出す。
言いながら、ぴょこぴょこ飛んで高世さんに抗議。
流石の鳶の頭・高世さんでも、困惑気味。
この場面、劇団員さんたちが掛け声を積極的に出したりして、
盛り上げようとしていたのが、非常に好印象だった。
●第二景 「吉原」
改めて、桐生・折原デュエットのところでの曲について感じたこと。
曲出だしでの折原さんのパートは、歌いにくそう。
「ぽわぁ~~ん」という雰囲気の途切れ途切れの伴奏が最初に続くので、
これと歌を合わせるのは至難の業かと思われる。
緋波さんと楊さんの「可愛がりまっさー」のやり取り。
緋波さんが、ノリツッコミみたいに返したり、時にはすぐに「可愛がるだぁ~!?」と
掴みかかろうとしたりと、毎回工夫している様子が見られた。
より面白くするには、どうしたらいいのかを毎回模索しているその姿には、
役者魂を感じさせられる。
楊さんが、その緋波さんの魂を吸収してくれることを願う。
ちなみに、桐生折原コンビのところは2階から観たら、
桜の形の照明が舞台床に広がっていて、綺麗だった。
●第三景 「駿河」
え?尻振りが辛い?
何 の 話 で し ょ う か ?
尻振りは、もう見慣れた。
昼の部では、下手端の方で
ゆいちゃんと平松さんがラジオ体操をしていた。
ちなみに数日前、テレビを見ていたら
BS2でキャンディーズが
『ちゃっきり節』を歌っていたので、驚いた。
キャンディーズも可愛いけれど、
笑顔で元気に歌う水無月さんが、やはり大好きだ。
あと、朝香さんの「はっ!!(決めポーズ)」の時の頬の下に添えられた両手が好き。
●第四景 「口上」
いろんな人が内容書いているので、
カットで。(ヲイ)
昼の部では、貴城さんの「神社に行ったらいいやん」話と、
桐生さんの「コーヒー飲んだら花粉症は治る」話が面白かった。
桜花さんの伝説が、また増えたね。
あと、桜花さん伝説の内容と桜花さんの言葉「何事もイメージが大切」というのが
妙に合致していて、笑った。
夜の部では、高世さんが真面目な様子で桜花サブレの宣伝をしていて
非常に楽しかった。
あと、初見の友が言っていたのだが、この場面での笛の音などは
生の音だったのではないかということ。
OSK=録音という頭で観ていたので、正直よくわからなかった。
友からすると、あの音はちょいとお粗末ではないかという感想であったが。
・・・・・・うむ。
●第五景 「伊勢」
ことりちゃんも、ほくろを付けていたらしいですね。
ちくしょう・・・よく見えなかった・・・・!!!
それにしても、みんな楽しそうに舞台上を駆け回っていたな。
あと、昼の部の時、売り子トリオが客席でいろいろ客いじりをしていると、
私の横に来た虹架さんが、自分のセリフのところで
急にタイミング良くお客さんに話しかけられていたのだが、
「ちょいとお待ちを」
と冷静にさばいていたのには、感動。
爽やかな笑顔で、慌てる様子もなく、自然にこなしてしまう姿は、
本当に素晴らしかった。
その後、トリオのセリフが終わってから、ちゃんとそのお客さんの前で
「お待たせしました」
とにっこり言うあなたに、私は再び非常に好感を抱きましたとも。
あと、口上での「薔薇をしょって歩け」発言の桜花さん(談:高世さん)の話を聞いて、
真麻さんが「いーや、薔薇色の高世兄貴だよ」と熱く語っていたような気がする。
●第六景 「近江」
今まで、ありがとう。 鳶の頭。 (つдT)
前に少し垂れた髪をそっとつまんで流す、貴方のその色気にヤラレましたよ。
周りのみんなも楽しかったが、やはりこの人からは目が離しにくかった。
あ、髭をふゎさふゎさ触るけいとさんも、可愛くて好きだったけどさ。
もちろん、飛脚の蒼音さんも・・・
うん、京極さんのキャラも可笑しかった。
千秋楽では、お盆に手を挟まれなかったまり姐さんも素敵な魅力だし・・・
尼の平松さんの、楚々とした動きと布を翻す様子が、楽しかったな。
子守のこころちゃんも、可愛いかあちゃんになってたなー。
・・・・・結構高世さんから目を離しているだろ、自分。
●第七景 「大和」
今更だが、
桜花さんの知盛の精って、
千鳥3人娘を鬱陶しく思っていたのか?
いや、だって、後半に長刀でことりちゃんたちを少し払いのけていt(強制終了)
●第八景 「東海道」
おみっちゃん去りし後、いつも貴城さんが男役衆に会ったら
「あ、おーい♪(満面の笑み)」とか言って
瞬時におみっちゃんアウトオブ眼中みたいな感じになっていたのが、
正直非常に気に喰わなかったワケだが、
最終日ではちゃんと
「おみっちゃんがーーーーーーっっ!!(TдT)」
とうろたえていたので、そのことが非常に嬉しかった。
やっぱり、
おみっちゃんに逃げられたことを悲しむ貴城さんであってほしい。
●第九景 「道頓堀」
桐生兄さんが「それならオレが・・・」みたいな感じで意気込んでいる姿は、
なかなか凛々しくてよかった。
そうそう、待っている折原さんのためにも怒ってくれて良いよ。
あと、高世さんの肩に後ろからキャピキャピしがみつく桜花さんに
ジェラシー。
それと、内心「ちょ、ちょtお、桜花さぁーん」とかリアルに思っていそうな
高世さんのちょっとした焦りが混じって見えるすまし顔が
萌える。
●第十景 「華の浪花のOSK」
2階席から見る全員での扇子ひらひらは、本当に美しかった。
さて、2部ですが、本当に素敵な場面の連続で幸せでした。
あと、音楽がとても良くて、CD出して欲しいくらい。
第二部 Dream Step!
●第一章 「プロローグ」
流石に、最終日だけあって拍手のタイミングが完璧。
高世さんにも、ばっちり拍手があった(笑)
あと、バックで踊っているこころ真麻組のデュエットが、とても綺麗だった。
全体的に言えることだが、歌っている時の桜花さんの輝きが凄い。
見ていると、桜花さんが音楽を操っているような感覚に陥る。
●第二章 「情熱の夢」
ここでの、桐生折原コンビのバックでのデュエットが、とても素敵だと思った。
この場面も、2階で観ると群舞の美しさが際立つ。
あと、朝香さんのスカートさばきが、凄い。
そりゃあ桜花さんもタジタジになるよね。
でも、ここでの桜花さん、なんか終始朝香さんにタジタジだったような気がする。
ボーゼンと朝香さんに誘惑されるがままに、フラフラーっと近寄って、
意識ここにあらず状態で踊っているような様子に見えた。
意図してやっていたことなのか?
桜花さんだったら、もっと
「朝香ぁ、愛しているぜぃ~~~!!」
的な情熱愛と色気を振りまくかなーと思っていたのだが。
●第三章 「水の命~氷の国」
別名、
高世救済計画。(BY:光の精コンビ)
もしくは、高世プチハーレム。
水と氷の精たちのメイクが、アイシャドウも口紅も水色ラメということで、
初日からこのメイクはどうなのかと思っていた。
今まで1階で観ていたので、まーこれはこれで不気味さもあっていいのかなと
思っていたのだが、
2階で観たら、とんでもなかった。
全然表情分からんよ。
非常に極端に言うと、のっぺらぼう。
やっぱり、舞台でのメイクというのは、ちゃんと口や目がくっきり見えるものがいい。
平松さんたち水の精コンビの歌が良くなっていた。
そして、光の精たちの踊りに癒された。
あと、非常に細かいところだが、
この場面で高世さんが氷の精たちに翻弄された後、
フラフラと氷の精でできた椅子に座るのだが、
昼の部の方で、高世さんが右手を台座に上げた時、腕が
ストールのピンクの布を巻き込んで、ピンクの布が腕の下に美しく広がる形になった。
その姿に、見とれた。
余談だが、高世さんは時々踊りの中で、ダラーンと腕の力を抜いた振りをすることがある。
あれが、踊りの緩急をつけているのだろうか。
その振りが、高世さんの動き一つひとつの軌道の美しさを作っているようにも感じる。
●第四章 「炎」
桜花さんたちが最初に歌う曲の終わり「・・・・大地燃やす~♪」(?)の直後の
桜花さんの「フッ」という掛け声が色っぽくて良かった。
あと、貴城さんの前髪の垂れ具合が、とても素敵だった。
高世・朝香コンビの囁くような歌い方が、大人の色気を感じさせてくれて良い。
あと、高世さんの下から目線が色っぽい。
踊っている時の折原さんの
「ハーッ!!!」という豪快な掛け声が大好き。(爆)
お姐さんお姐さん!!男役よりも豪快ですぜ!!
この場面は、最初ゆったりとしたムードを漂わせて、
最後には思いっきりはじけまくるという盛り上がり方が、非常に上手くできていて、
その盛り上がりの頂点に客席降りがあるから、凄く楽しめる場面だった。
ちなみに、私は昼の部では横が・・・確か、香月さんだったかな。
とても素敵な笑顔だった。
明日華さんの可愛いお顔も近くて見ていたのだが、ちょいと疲れが見えてしまった。
でも、この人本当にほんわかした笑顔だなー。
●第五章 「Sniper Robber」
ここは、2階から観た方が、いろんな場所での踊りを楽しめた。
ツボヒットポイントは・・・
こころちゃんの踊り途中でのばっちんウインク。
上から目線で、ひょいと銃を軽く構える高世さん。
スナイパーに立ち向かう泥棒たちの踊りの振りの中で、
(※以前書いたものは逆だったので、訂正しました 6/18)
こういう動きがあるのだが、この時の折原さんの
キュっと結んだ口が可愛い。
「負けないんだからねっ!えーいっ!!」という感じ。
あと、両手を挙げて切ない表情で撃たれる折原さんの儚さに、
胸キュン。(吐血)
銃を向けられた時に密かに「うわーっ」と言っている泥棒さんたちも愛しい。
その後、地べたで痛がっている泥棒さんたちも可愛い。
ただ、赤い照明はいらないかもしれないが。
最後、スナイパーが泥棒に捕まった時に、口を尖らせる水無月さんが可愛すぎる。
あと、ヘリコプターで逃げるチェリーガールズを見て、「なんてこったー」と
頭を抱える高世さんも、愉快。
●第六章 「フィナーレ」
ロケットは、鋭さに欠けていたのが残念。
遅いテンポの問題もあるが。
やはり、上級生がロケットに混じっていた方が、ピリっと締まる。
下級生のこれからの健闘に、期待!!
・Un Sueno(夢)
このナンバー、前回の感想では2000年月組『BLUE・MOON・BLUE』の
フィナーレナンバーと一緒だと書いていたのだが、
母上と温泉に行った本日、風呂の中で歌ってみると
(迷惑客。いや、小声だけどさ)、
「それって、「だーれのせいでもありゃしない~♪」でしょ?」ということで、
曲が判明。
原曲はイギリスのロックバンド、アニマルズの『悲しき願い』。
日本では、尾藤イサオさんのカバーで有名。
今回のフィナーレで使われた曲の雰囲気は、尾藤イサオさんの方が近い。
歌詞は違うけどね。
MUSICOの尾藤イサオさんの
『悲しき願い '60s to '90s』で試聴できる。
(1番と3番が雰囲気近いかな?)
YouTubeでも見つけた。
アニマルズの映像が、
コレ。
尾藤イサオさんの映像は、
コレ。
・・・尾藤兄貴もカッコエエーーーー!!
春のおどりの余韻を味わいたい方は、音声を脳内で桜花さんに変換して、
どうぞ。(笑)
・It don't mean a thing
軽快な曲と楽しそうに踊っている劇団員のみんなが、
とても清々しい気持ちにさせてくれる場面だった。
●第七章 「デュエット」
階段を降りてきて、ぼんやりと光の中にいる桜花さんを見て、
この人はひょっとして、神さまに守られているんじゃないかと思った。
・・・「朝神社にお参りすると、清い気持ちになれるよ」(BY:桜花)の言葉が
ふと頭の中をよぎったからかもしれないが。
なんか、この人のオーラや濃さって、
例えるならば舞台の上の超常現象のようなものかもしれない。
突然、降臨したような驚きと輝き。
そんなものを感じる。
今回の公演では、「あれ、桜花さん薄味になった?」と感じるところがあったのだが、
スポットライトを浴びて輝いている桜花さんに、
トップスターの風格を非常に感じたのだった。
●第八章 「パレード」
見事、エトワールを美しく華やかに務め上げたことりちゃんに、盛大な拍手を。
改めて、今回の春のおどりを簡潔に総評すると、
1部が×。 2部は◎。
和物ショーは、何回か観たら楽しむところが増えていった作品ではある。
でも、OSKファンだけでなく初見のお客さんにも
1回観るだけで楽しめる内容を、期待したい。
あと、奇をてらった演出や音楽は、ほどほどに。
あくまで和物レビューの面白さ、醍醐味の中に
ちょびっとワンポイントとして入れるくらいで・・・
ただ、昔のOSK存続の会時代の公演映像を観ると、
よくぞここまで充実した作品を作れるようになったなとは感じる。
そして、改めて春咲さんのことを思う。
9年・・・・。
9年だけしかいなかったのか。
正直、もっと昔からいたんじゃないかと思うくらいの貫禄と技術が
彼女には感じられたから。
OSKのDVDを見返せば見返す程、その存在感を味わって寂しい気持ちになる。
姿、動き、表情・・・全てが、美しい人だったな。
春咲さんにとって、これからの人生が幸せ溢れるものでありますように。
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